住宅を建てる際にかかる費用の内訳

住宅諸費用

人生の中でも最大級のイベントごとと言って過言ではない、住宅の購入。
マイホームの購入は人生の最大の目標、夢として考えている人も多いかと思います。

目標や夢だなんて言われている最大の理由は、家を購入するにはかなりのお金がいるからですね。
もちろん、一括で購入したいなんて馬鹿なことを考えている人は少ないと思いますが、住宅ローンなどを使用してもなお、住宅購入に当たってはお金に悩まされてしまう人が後を絶ちません。

もちろん、悩むこと自体は否定はしませんし存分に悩んでくださった方がいいのですが、多少の疑問にくらいであれば答えられると思います。

中でも、結局のところ住宅を建てるのにどれくらいの費用が掛かるのか、ということは誰しもが気になっている事だと思いますので、今回は家を建てる前には絶対に知っておいてもらいたい費用のことをお伝えしたいと思います。

ぜひこちらを参考にして、余分な悩みの一つを解消する参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

予算を決定することがまず大切

まずは何に置いても予算です。どれくらいのお金がかかるのかを事前に計画立てしておかないと基本的にはろくなことにはなりません。

なので予算は第一に考えなければならないことですが、今、あなたが抱いている予算のイメージは一旦払しょくしておきましょう。
予算と言うと合計で何千万円、家の場合は2000万円から3000万円くらいだろうと、総額を想像して考えるかと思いますが、住宅を建てるにあたっては総額から考えるのはNGです。

住宅の場合には月々の返済額から考えるようにしましょう。
もちろん、返済額は住宅ローンの返済額のことですよ。

返済額から考えるとはいったいどういうことかと次は疑問に思われるでしょう。ローンを借りなければ返済額は分からないと思われているかもしれませんね。
返済額から考える方法ですが、端的に言ってしまえば、今現在の生活から、割り出すことのできるある程度の余分の金額、ローンの返済に回せるであろう金額を算出することです。

今現在の家賃や生活レベルを目安にします。
家を購入したところで会社が変ったり給与が変ったりすることはあり得ませんから、生活レベルはずっと同じままです。
ついつい勘違いしがちですが、何一つとして変らないままですので、現在の給与などから返済額を考えるのは合理的なことです。

ちょっと多めのローンを借りても、後で頑張って返済すればいいやなんて考える人もいらっしゃるようですが、そんな根拠のない自信で返済能力以上のローンを借りても、返済できずに家を担保に取られるだけです。

なので、身の丈のあったローンを組むためにも、今からどれくらいのお金を返済に回すことができるのか、ある程度の余裕を持って生活をしながら返済をするためには、どれくらいの返済額ならちょうどいいかを考えるのです。要するにできるだけ余裕を持った生活ができるくらいの予算計画を立てて、家に多額のお金を使い過ぎないようにするのです。

それを求める際に使えるのが家賃と現在の生活です。
そこから生活資金が十分に確保できる住宅ローンの支払額を決定します。
余裕が必要なのは賃金以外の税金や維持費などがあるからですね。
余裕がないと返済でいっぱいいっぱいで税金などを払えないということもあるみたいなので注意した方がいいですよ。

一つの基準を出しておくと、現在の時点で余裕があるようであれば、家賃よりも少し高い
返済額の住宅ローンでも大丈夫です。バランスが丁度いいと思うのであれば、家賃よりも少し安い
住宅ローンにすると余裕が生まれてばっちりです。
生活が苦しいのであれば、家賃よりも安くなるローンにすべきですね。

それでやっとひと月分の返済額を求められ、そこから逆算して予算の総額を求めます。
その際の計算は大変ですが、シミュレーションサイトがありますので、そちらを是非活用してみてください。
最終的に返済額からどれくらいまでの住宅ローンを借入できるかが判明します。
ただし、最大の金額が絶対に仮理恵で着るというわけではなく、既存の借入や個人信用情報などを元に審査が行われて、借入できるかどうかが決められます。

シミュレーションサイトでも、どのくらいの確率で審査に通過できるかというのも返済負担率という数値で分かるようになっていますので、ぜひそちらを目安にして一番審査に通過し易いのはどれくらいの金額かを見つつ、自分の借りたい金額、借りられる金額を探してみてください。

 

必要な費用一覧

さて、予算を立てるイメージは掴んでいただけたことでしょうから、次には家を建てる際に発生する費用を知っておきましょう。
上述した予算で分かるのは住宅ローンの予算だけであり、こちらの費用は全く別ものです。
予算だけを考えるのではなく、こちらで発生する別の費用もきちんと押さえておき、予想外の費用が発生しないようにしましょう。

 

・頭金

頭金は家づくりに充てる自己資金のことですね。この頭金が融資額の1割以上になる、融資率が9割以下になるように支払いをすると、金利が優遇されるケースが多いようです。
なので、建築費用の一割を目安にして用意しておくのがおすすめです。

なお、金利優遇は得られませんが、頭金が無くとも住宅ローンの利用は可能です。
中には頭金が無ければ家を建てられないと思っている人も多いようですが、頭金が無くとも住宅を建てることはできますので、安心してください。

 

・建物本体費用

建築本体費用はいわゆる建築費のことですね。建築にかかるお金です。

建築本体費用は、どこまでの工事が含まれるのかが会社ごとにあいまいであるために、絶対にこれくらいという値段を表示するのが難しいものです。

水道工事や電気工事、廃棄物処理なども一括で建築費としている場合も、それらは諸費用や別途工事という扱いにしている場合もあります。

多くの場合は、坪単価数十万円というような書き方で、チラシやホームページなどに載せていることが多く、それで建築費は分かるようになっていますが、その建築費が、どこまでの工事をカバーしているのかというのは不明瞭なままです。
なので、坪単価だけを比較して会社を選ばずに、どこまでの工事が含まれての坪単価なのかを調べておくようにしましょう。

 

・諸経費

先ほどから少し名前の上がっている諸経費ですが、結構あります。

確認申告費、火災保険料、登記費用、ローン手数料、地鎮祭費用などなどで総額で150万円から200万円程度になることが多いです。
なお、上述した通り付帯工事費用が発生するような場合には、諸経費はもっと多くなります。

諸経費がどれくらいになるかは建築本体費にどれくらいの付帯工事が含まれるかによって左右されるものですので、諸経費を明確にする、あるいは抑えるためにも工事にどこまでが含まれるのかを調べておいた方がいいですね。

 

・土地購入費用

こちらは土地から購入する人にのみ発生する費用です。

土地代金はもちろんのことですが、頭金にあたる手付金、媒介手数料、印紙代、所有権移転登記費用、日割り分の固定資産税、つなぎ融資手数料があります。
土地も購入するのであれば、これらも考えて予算を立てる必要があるので注意しましょう。

 

・取得した後にも発生するいくつかの費用

さて、ここまでは住宅を建てる、購入するまでにかかる費用でした。
住宅を建てることを考えるとついつい上記に挙げた費用ばかりに目がいってしまいがちなのですが、費用がそれだけで終わるわけがありません。

当然、家を購入してからもお金を払う必要があります。
良く考えればすぐに分かることですが、新たな家具や家電の購入費、引っ越しに掛かる費用、
不動産取得税に、古い家から新しい家に買い換える場合にはローンの支払費用、さらには各種保険費用、そして、将来に何かあった時のために積み立てる修繕費などの維持費です。

初めの方にある程度余裕を持って予算を立て方がいいといいましたが、かつかつで予定を立てていると、住宅を購入してからの費用を支払うことができないという弊害が発生するのです。

結構忘れがちではありますが、住宅を購入してからもお金が必要になるということは絶対に忘れないように、入居後にも余裕を持ってお金を支払えるように余裕を作るようにしましょう。

 

まとめ

さて、以上が住宅を購入する上で必要になる費用です。
住宅の購入にはお金がかかることは知っていても、住宅を建てるための費用や土地の費用ばかりに目が向けられてしまい、それ以外の費用については全く知らなかったと言う人も多いかと思います。

想像以上にお金がかかると感じた人も多い事でしょう。
当然予算を立てなければ話しは始まりませんが、予算を考えるだけで精一杯になってしまうと、後々発生する予算以外の費用をついつい忘れがちです。
失念した状態で予定を立てると、予算が狂ったり、住宅を購入して入居した後の生活に大きな狂いを発生させてしまおうこともありますので、かならず、全ての費用についてを網羅しておくように心掛け、正確な予算計画を建てるようにしましょう。

もう一度家に掛かる費用をおさらいしておきましょう。
必ず必要ではありませんが、あれば住宅ローンの金利が安くなる頭金。

建設に掛かる工事の費用である建設本体費用。

付帯工事も含め、それ以外にかかるお金のことを指す諸経費。

土地も購入するのであれば、土地取得費用。

そして、種々様々ある家を取得した後にかかる費用。

以上になります。これらの費用を出来る限り正確に計算してから、予算を立てていくのが失敗しない家づくりに必要な事です。

最後に注意点です。
最大の失敗は身の丈に合わない住宅ローンを組んでしまうことです。
そんなことはしないと思っている方も多いと思いますが、きちんと計算したり、本当にどれくらいまでの返済額が大丈夫かをよくよく考えておかないと、家を取り上げられたり、借金生活に入ってしまうというような大失敗を経験して、後悔することしかできなくなってしまうこともあります。

折角のマイホームの夢なので何も失敗することなく、住宅を購入できるように、身の丈に合った住宅ローンを借りるように再三確認しながら、何度も考えながら決定するようにしましょう。