窓の選び方のポイント

窓は建物の外装とも考えられるのと、利便性や彩光・環境・費用面等を一か所づつ検討をして慎重に選びましょう。

「こんなに大きな窓は必要なかった」「隣家からの視線が気になり窓を開けられない」「台風時に風が強くあたるので雨戸を付けておけばよかった」など暮らしてみてから窓の事をもっと慎重に考えておけばよかったと思われる方が多くいます。

そこでどのような事に注意して窓を選べばよいのかを、ご紹介します。

窓の役割と有効彩光面積

窓には太陽光を取り入れる彩光・家の中に風を入れる通風が最も大きな役割です。

彩光の量は建築基準法で居室に一定以上の彩光量を確保しなければいけない法規があり、床面積の1/7以上の有効彩光面積を確保する事が義務付けられています。

(屋根面に取り付けるトップライトは通常の窓よりも彩光が3倍ある等特例の窓もある)

この有効彩光面積以下にならない範囲で窓の数や大きさは設計できます。

通風を良くしたい場合は対角線に窓を配置すると居室内、あるいは居室から廊下さらに居室と通風計画をすれば家内の広い範囲で風が抜けるので臭いや湿気対策にもなります。

窓のフレームの素材を選ぶ

窓にはいくつかのフレーム素材のがあり一般的には耐久性・耐水性に優れたアルミサッシを使いますがフレームの違いで木製サッシのザインが魅力的サッシや断熱性能に優れた樹脂サッシ等もあります。

またアルミサッシよりも高価になりますが、屋外側はアルミ・屋内側は樹脂フレームの複合サッシもありアルミのフレームのみのサッシよりも断熱性能・室内側の樹脂フレームの色と質感や結露の面で優れているので現在人気があります。

窓のデザイン

費用面から見てみると引き違い窓が安価ですが隣家からの視線や防犯性またはデザイン性も考慮してみましょう。

窓は1ケ所づつ環境が違うので、それぞれの位置と大きさ・デザインを決めていきましょう、引き違い窓は以前から主流になっているタイプで、誰もが使い慣れている窓ですが日本独特の建具スタイルで、現在では上げ下げ窓・滑り出し窓・ルーバー窓・等、開閉の形状が違うデザインのサッシの種類が何種類かあり、洋風な外装や洋間が増えた日本の住宅のお部屋のインテリアデザイン造りにも人気があります。

引き違い窓とその他の窓の大きな違いは、壁を開口する面積に対して彩光はどんな形状の窓でも同じですが、引き違い窓は開口面積の半分しか開口されない事と断熱性が他のデザインより少し劣ります。

ですから、開口面積で選ぶと小さな窓しか付けられない壁でも、引き違い窓以外のデザインにすれば開口面積は大きく取れるという事です。

ただし網戸の状態にしたい窓に回転窓は付けられませんし、外側へ窓を倒すタイプの窓は室内側へ網戸が来るので、その状態に抵抗がある方もいますし網戸を使用しない時はロール状に網戸が巻き込むタイプなど網戸の形状が引き違い窓よりも複雑な取り扱いになります。

上げ下げ窓は、一か所でも上下を開口する事により室内の空気を循環してくれるとか縦滑り出しの窓は、外へ出た窓が風をキャッチするので多くの空気を取り入れるというデザインによる通風の違いや、ルーバー窓は開口角度の調整で隣家が隣接していても視線は気にならない等その窓ごとに環境に合う窓を選ぶと良いでしょう。

窓ガラス

現在の窓ガラスはペアガラスといって2枚のガラスを入れるのが主流になっています。

遮音性・断熱性を比較するとやはりペアガラスをおすすめします。

さらに2枚のガラスの間に断熱性能を高めるガス入り製品やガラス表面に太陽光を遮熱する加工をしたガラスを使用する方法もあります。

他にも防犯性を強化するガラス等もあるので地域の環境で心配であれば取り入れるとよいでしょう。

雨戸・目隠し

雨戸は遮光・防犯・雨風や物が飛んできた時にガラスを守る役割をするものです。

現在では引き違い窓にシャッター式の形状を取付けるのが主流となっていて、防犯性から1階には全て付け、2階は掃き出し窓と台風時に風の影響を受けやすい面に取り付ける等と必要な場所にだけ取り付ける事もできます。

またこの面の壁にどうしても窓を付けたいけれど屋外からの視線が気になる場合に対処法はいくつかありますが使いやすい場所にどうしても窓を付けたい場合の浴室や洗面脱衣室・トイレ等には目隠し材を付ける方法があります。

窓のデザイン選びは、方角・大きさ・位置・形状・ウインドウトリートメント(カーテンやブラインド等)防犯性・屋外からの視線・使いやすさの視点から考えると思い通りの家具の配置や暮らしができるでしょう。

いかがでしたか、窓選びも慎重に考えると、こんなに沢山の事をシュミレーションしながら選ばなければならないのかと思われるかもしれませんが、家造りは何もない所から全てを設計して行く事ですから、この家でどんな風に暮らし行動するのかを沢山シュミレーションしておく事が、暮らしやすい家造りにつながります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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